介護士はシングルマザーにおすすめの職業なのか否かを考えた

介護士にはシングルマザーが多いと思ったことはありませんか?

 

シングルマザーの介護士、めっちゃいます。今は求職中ですが、私自身がそうですし。同僚の4割がお仲間だったときは、まるでシングルマザー支援施設みたいだと思ったくらい。

 

とは言え同じ施設で働く事務員さんの中にもシングルの方はいて、看護師にも調理師にも理学療法士にも、まあ、いらっしゃいました。なので、介護士に特別集中しているわけでもないのでしょうが。

 

おもしろいなと思ったのは、他の業種では元々その仕事をしていた方ばかりなのに対し、介護士はひとり親になってから始めた方の多いこと。

 

そこで、現在転職活動中のブランクあり介護士の視点から、介護士はシングルマザーにとって働きやすい職種なのかどうか考えをまとめました。

 

 

資格や経験がなくても正社員になれる点はおいしい

介護は慢性的に人手不足の業界なので、職員の採用基準が甘め。よく、「資格がなくても働けますか?」という質問を目にしますが、訪問介護以外であれば大丈夫ですよー。介護施設は無資格・未経験でもいきなり正社員で採用してもらえますし、資格取得をバックアップしてくれるところもあります。

 

そして、数年後には人口の約30%が65歳以上の高齢者となる日本では、介護士の需要は高まっています。最悪、ブラック介護施設に引っかってしまった場合でも、心が病むほど我慢する必要は無し。そんな時には転職です。引く手数多ですからね。

 

正規雇用の安定を得られやすく、永続的に働くことができる点においては、介護士はシングルマザーにおすすめの職業だと言えるのではないでしょうか。

 

キャリアビジョンを描ける

シングルマザーで介護職に就いた方の中には、将来ケアマネジャーになることを目標にしている方も少なくありません。かく言う私もその1人。一度挫折して「もういいや。やーめた!」となりかけましたが、紆余曲折を経て再び目指すことにしました。

 

未経験でこれからケアマネを目指す場合、3年の実務経験を積んで介護福祉士を取得した後、さらに5年従事してケアマネ試験に挑むというのが一般的です。

 

ケアマネをゴールとして考えると、計8年の道のりに茫然としますけれども。まずは介護福祉士を取得することでサービス提供責任者や管理職を目指せるなど、少なからず仕事の幅は広がっていきます。

 

私は学歴もスキルも何もない中の職探しだったので、ゼロから着実にキャリアアップできることに魅力を感じて介護士になりました。

 

女性が多く子育てに理解が得られやすい

小さい子供を育てながら仕事をしていると、必ずぶち当たるのが子供の体調不良による急な欠勤行事参加のための休暇が取れるかという問題。

 

福祉施設の介護職員は7割が女性です。シングルマザーに限らず、子育てと仕事を両立させている人は全く珍しくありません。そのためか、最近は「働くママを応援します」や「急なお休みにも対応します」という介護求人をよく見かけるようになりました。

 

もちろん、仕事である限り甘えてばかりはいられませんが、理解が得られる環境に恵まれれば、仕事へのモチベーションが保たれ、パフォーマンスもアップしそうですよね。

 

現実的な職場の選択肢は訪問介護通所介護の2択になる

ここまで、シングルマザーにとって介護士は働きやすい職種だと思う点を書いてきました。それだけ見ると「介護士ってシングルマザーにピッタリじゃん」と思えるのですが、子育てを一人で担うシングルマザーは働き先が限定されるかもしれません。

 

一口に介護士といっても、活躍の場は様々です。

 

 

などなど、パッと思い付くだけでも介護士が必要とされる職場はたくさんあります。しかし、子供が小さいうちは働ける時間がどうしても限られるんですよね。

 

正社員で夜勤なしを条件とすると、基本的に就職先は訪問介護か通所施設の2択になります。訪問介護の職員は介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級相当)以上の資格が必要なので、ひょっとすると1択です。

 

また、家族の助けが得られて夜勤が可能な場合でも、注意したいのが独特の勤務体制。一般的な3交代と違い、多くの介護施設では夜勤+早朝のシフトが組まれています。仮に16時出勤なら定時は翌朝の9時。翌日は公休日になります。

 

こういう勤務が月5回程度あるのですが、これでは子供が学校や保育園から帰宅する時間にママはいないし、次の日の朝の送り出しにも間に合いません。

ーーー我が家は子供が中学生になっても厳しいかな。

 

通所は介護職の中でもお給料が少ない

シングルマザーでこれから介護の仕事をはじめようと考えている方は、デイサービスやデイケアが働きやすい。

 

それは分かったけど、みんな気になるのが「いったいいくらお給料もらえるの?」ってことですよね。

 

薄給と言われる介護職員。基本給の平均は18万円です。※ 厚生労働省 平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要より

夜勤手当がついて月給23、4万円といったところでしょうか。

 

夜勤がない通所施設では、基本給+処遇改善費(+住宅手当等)が月給になります。地域差はあるものの、手取りは多くても20万円くらい。資格や経験がなくゼロからスタートする場合、それだけもらえればむしろ稀です。ちなみに1年目から3年目までの私の手取り月給は15万円前後でした(´;ω;`)

 

介護士の賃上げが言われて久しい現在、月給13万5千円のような低すぎる求人はあまり見かけなくなりました。しかし、未だ楽に生活できるまでの稼ぎには遠いのが現実です。

 

とりまとめ

私はお金を求めて一度介護士を辞めましたが、次の転職で戻る予定でいます。

贅沢はできなくても、子供との時間をとりやすく仕事内容も自分に向いていたなと思うから。

 

介護士はとにかく需要が高く求人が多いので、安定して働きたいシングルマザーの方にとって、一考の価値がある仕事ではないでしょうか。